みつやまこふん

 三ツ山古墳は,豊橋市牟呂町坂津の段丘の端に位置する。三ツ山古墳は全長38mの前方後円墳で,前方部が発達した形状である。墳丘には葺石(ふきいし)は見られず,2段に築成されている。下段のテラス面には埴輪(はにわ)列があり,さらに墳丘の周囲には前方後円形に浅い周溝がめぐらされている。主体部は後円部と前方部とでそれぞれ1基ずつ確認され,前方部は無袖(むそで)式の横穴式石室であった。

 墳丘上からは円筒埴輪が配列状態で出土したほか,人物(弾琴像,武人など)埴輪や盾形埴輪など形象埴輪片が出土した。前方部の横穴式石室からは,須恵器の提瓶,脚付有蓋壺のほか,轡(くつわ),大刀,60点を超える鉄鏃(てつぞく)群など鉄製品が豊富に出土している。三ツ山古墳は6世紀初頭に築かれたと考えられ,古墳時代後期に渥美湾沿岸部に展開した首長墳系譜の最初の古墳に位置づけられる。また,豊橋市域では数少ない埴輪をもった古墳である。

- -
豊橋市議の長坂です。
豊橋のことをお調べくださり、ありがとうございます。

このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
苦節5年半「豊橋百科事典」とうとうオープンデータ化! - 愛知豊橋市長坂なおと のblog
http://nagasakanaoto.blog.jp/210125.html 
豊橋百科事典については、下記の豊橋市サイトからもご覧いただけます。
https://www.city.toyohashi.lg.jp/14682.htm 

では!