ぼら

 ボラ(ボラ科)は,沿岸域の浅場や内湾に生息する海水魚で,水面上に跳び上がる習性をもっている。泥の中の有機物,底生の小動物や藻類などを砂や泥と一緒に食べる。胃の一部に泥や砂をより分ける器官がある。これを一般に「ぼらのへそ」と呼んでいる。日本近海では秋から冬にかけて沖合の深場で産卵するとされ,春になると銀白色の幼魚が群れを作って河口などに集まる。かつては,この幼魚をつかまえ,神野新田の堤防の内側の潮だまりで養殖が行われていた。幼魚は汽水域や淡水域で成長し,秋には海へ下りる。

 ボラは成長するにつれて呼び名が変わるいわゆる出世魚で,オボコ・スバシリ・イナ・ボラ・トドと呼ばれる。「とどのつまり」の「トド」はこれからきている。豊橋では,ボラの幼魚をデンボウという。かつて「風船釣り」といって,大崎(豊橋市明海町)の海軍橋などで糸の先に風船を細かく切って結びつけた針をつけ,ボラを釣っている人を見かけたが,埋め立てによりその海がなくなってしまった。

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豊橋市議の長坂です。
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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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