はなのき

 ハナノキ(カエデ科)は,落葉高木である。春,葉が展開する前に小さな赤い花をたくさんつけ,秋には紅葉する。植栽するとよく育ち,庭木として適した樹種である。豊橋市内では街路樹として,また公園や学校に植えられている。よく似たトウカエデも多く植えられているが,ハナノキは葉に細かな鋸歯(きょし)があることで見分けられる。昭和41(1996)年,「愛知県の木」に指定された。愛知・岐阜・長野の県境近くの湿地だけに自生する,絶滅を危惧される植物の1つである。全国版のレッドデータブックではVU(絶滅危惧Ⅱ類;絶滅のおそれが増大している種),愛知県ではCR(絶滅危惧IA類;ごく近い将来に野生での絶滅の危険性が極めて高い種)の指定を受けている。川宇連(かおれ)ハナノキの自生地(北設楽郡豊根村坂宇場の尹良(ゆきよし)神社境内)は大正11(1922)年,国の天然記念物に指定されており,下草の手入れがよく,管理が行き届いている。一見よい状態なのだが,若木が育たず,現在生育している成木が枯死すれば絶滅の危険性がある。

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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