いちりっとるのなみだ

 「1リットルの涙」(エフエー出版 昭和61年)は,厚生省特定疾患・脊髄(せきずい)小脳変性症にかかった著者木藤亜也(1962~88)の14歳から21歳までの闘病の記録である。

 豊橋市立青陵中学校時代に兆候を自覚して以来,昭和52(1977)年の愛知県立豊橋東高等学校受験に合格の朗報,愛知県立岡崎養護学校への転校時の苦悩が前半に綴られている。その後,大学付属病院への入退院,豊橋市内の病院での闘病生活,病状の悪化に伴う内面の葛藤が鮮明に記されている。巻末に藤田学園保健衛生大学神経内科山本紘子助教授(当時)が,難病の治療内容と著者の精神面に触れ,保健婦だった著者の母親・木藤潮香によって娘と母の立場が加筆されている。

 木藤亜也は,この記録を残してさらに4年余の闘病生活を終え,25歳10か月でこの世を去った。この記録は,岡村力監督によって映画化され,豊橋東高等学校,岡崎養護学校,豊橋市民病院,豊橋市向山西町の駄菓子店「佳野屋」などでのロケを経て,平成16(2004)年10月,封切られた。また,母・木藤潮香は「いのちのハードル」(エフエー出版)を出版した。

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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